【特別コラム】「不動産業界のWEBマーケティング」第10回 ~ 資料請求フォームの「カゴ落ち」対策! 広告費を掛けず資料請求数を1.5倍にする方法~|石岡 隆也(不動産業専門のWEBコンサルタント)
2019年12月30日 07時30分
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 ECサイトを運営している知人と話しをしているときの事です。 知人が、最近「カゴ落ち」が多いんだよね。どうしたもんかね。とため息をついています。 ※「カゴ落ち」とは、ECサイトを利用するユーザが商品をカートに追加したまま離脱してしまった状態を指し、このユーザーにアプローチして商品の購入を促すことを「カゴ落ち対策」と呼びます。 皆さんもこんな経験はありませんか? カートに入れて購入画面まで行くと、あれ?送料が高いじゃん。とカートの商品を削除した。 カートに入れて、あれ?無料送料までまだまだ…と気づき萎えてしまいカートの商品を削除した。 購入するまでのプロセスが長いため購入熱が冷めてしまい、購入をやめた。 このサイトでクレジットカードを使っても大丈夫なのかな。と購入をやめた。 上記のような状況を「カゴ落ち」と言うのですが、ECサイトにおける「カゴ落ち」は一般的に約70%だそうです。 せっかく費用を掛けてサイトに閲覧してくださったお客様が、買う気になってカートまで入れてくれたのに、最後でやっぱやめた人が10人中7人なんて驚きです。 知人もこの勿体なさを十分に理解していていろんな対策をしています。何しろカゴ落ちを改善するだけで集客コストを掛けずに売上が伸びるわけですから。  さて、新築マンション物件の資料請求フォームもまさに「カゴ落ち」現象は起きていて、せっかく資料請求フォームにたどり着いたお客様が、送信ボタンを押さずに離脱している割合が80%以上というのが一般的だと思います。 えっ?本当?そんなに高いの??と感じられたのであれば、担当物件のWEB解析で確認してみてください。 80%という数字が大げさではないことがわかると思います。むしろ80%というのは優秀な方なのではないかとも思います。  リスティング広告や折込チラシなどで広告費をかけ、やっと資料請求フォームにたどり着いたお客様、その10人のうち8人以上は資料請求しないのです。 本当に勿体ない事だと思います。 資料請求はたくさんしていただきたいですよね。 もちろん広告費を掛ければ多少は増えることと思います。しかし広告費を掛けず資料請求数を1.5倍にする簡単な方法があります。 資料請求フォームにたどり着きながら資料請求をされなかったお客様が10人中8人であれば、その割合を10人中7人にすればよいのです、それで1.5倍となります。 資料請求数を2倍にしたいのであれば、10人中8人の離脱割合を10人中6人にすれば資料請求数は2倍となります。 これは資料請求フォームを見直すことで改善されます。(これをEFO(エントリーフォーム最適化:Entry Form Optimization)といいます。) ここで、色々な物件の資料請求フォームを見てみることにします。なるほど…なかなか突っ込みどころ満載です。 フォームからの離脱には2種類あります。 一つ目が「未入力離脱」であり、二つ目が「入力途中離脱」です。 「未入力離脱」の原因は 「フォームを見て萎えて離脱するケース」「フォームにある別のリンクを押して帰ってこないケース」等があります。 「入力途中離脱」の原因は 「面倒になったケース」「質問が多くて嫌になった」「エラーでイライラした」等があります。 いずれにせよ防ごうと思えば防げる原因が多いのです。 例えば、 資料請求フォームに「物件に戻るリンク」や「コーポレートページへのリンク」をよく見かけます。 これから入力しようとしているお客様に対し、わざわざ他のページに誘導し機会損失のお手伝いをする必要はありません。 また、入力エラーを防ぐためにも「全角・半角の切り替えをなくす」「電話番号の入力欄を3つに分けない」「必須項目数を表示させる」等も離脱を減らす有効な方法だと思います。あるいは資料請求フォームから離脱しようとして「×」で画面を閉じようとすると「このページから移動しますか?」と一画面挟むのも離脱を防ぐには良い方法だと思います。 ここからはあくまで個人的な意見ですが… 資料請求フォームにおいて「物件を知った理由」をお聞きしたいようですが、本当に必要ですか? この項目のために入力欄が縦に長くなり、見た目だけで気分が萎えるお客様も多いと思いますし「物件を知った理由」ってある程度WEB解析でわかると思うのですが… 最後となりますが、苦戦している物件と好調な物件では資料請求フォームを分けて運用されたらどうでしょうか? 好調な物件は、少しくらい離脱者が増えたとしても、多くの入力項目があるフォームでお客様のニーズを掴む。逆に苦戦している物件の資料請求フォームは、もう住所・氏名・メールアドレス・電話番号くらいにして、資料請求の敷居を下げるのも一つの方法かと思うのです。 石岡 隆也(いしおか・たかや) 不動産業専門のWEBコンサルタント。大手マンションデベロッパーのWEB戦略専門の部署などを経て、2009年神奈川県川崎市に株式会社アコースティックを創業し現在会長職。主にWEB広告戦略の立案・実施を行う。2016年より株式会社マーキュリー顧問 ※編集部より 不動産業に特化したWEBマーケティングやコンサルタントでお困りでしたらマーキュリーにご相談ください。専門スタッフが貴社のWEB事業全般をサポートいたします。詳細はこちら https://mcury.jp/contact