【特別コラム】「東京競売ウォッチ」明渡の強制執行について|山田純男(ワイズ不動産投資顧問 代表取締役)
2020年6月25日 07時30分

~毎週木曜日の連載で開始した株式会社ワイズ不動産投資顧問 代表取締役の山田純男さんによる東京地裁の競売物件開札トピックスを綴るコラム「東京競売ウォッチ」です~
前回2004年施行の民事執行法による事前内覧制度が、実際は有名無実の制度化してしまったことを紹介した。今回は明渡しの強制執行に関することを取り上げたい。まず明渡しに関し一番苦慮するのが占有している相手側が不明である場合である。
引渡命令を申立てようにも相手が不明なので不可能である。そこで、旧民事執行法下では保全処分を不動産所有者宛に行い、内部に立ち入り、その際占有者を確認し、その上でその相手に対し再度占有移転禁止等...