【特別コラム】「東京競売ウォッチ」競売物件増加の気配|山田純男(ワイズ不動産投資顧問 代表取締役)
2025年9月4日 07時30分

競売物件はまずは債権者の申立てが行われ、競売開始決定がなされると、次にそれに基づく物件の差押え登記が実施される。ここまでは債権者、債務者・所有者以外はその情報は掴めない。ただ差押え登記後、ほどなく「配当要求終期の公告」が裁判所よりなされる。
この公告は裁判所内に掲示され、対象競売不動産から配当を受けたいものは、債権届を裁判所にその終期(期限)までに提出することになる。裁判所はこれにて当該競売における競落代金の配当等を受けられるものの範囲を特定するのである。
この配当要求終期の公告で債権者、債務者・所有者以外が競売の事実を知ることになる。その後裁判所は対象不動産の現況調査、評価...