【特別コラム】「不動産業界のWEBマーケティング」第6回 ~ ホワイトリストとフリークエンシーが広告をブランドセーフティにする ~|石岡 隆也(不動産業専門のWEBコンサルタント)
2019年6月18日 18時01分
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 従来、広告はテレビCMやYahoo!のバナー など、特定の「枠」に対して出稿されていましたが、インターネットの進化で「人」に向けた効率的な広告表示が実現しました。 これは、商品のターゲット層、あるいは関心の高い人に集中して広告を配信できるため、費用対効果やコンバージョン単価などの広告効率を追求する上では確かに有効な仕組みです。 ただ、運用型広告は様々なネットワークや入札を経て表示先が決まるため、広告が最終的に「どの枠」に配信されているのか、クライアントさんが把握しにくいという弊害が顕在化してきました。 クライアントさんは配信対象者を細かくセグメントの指示をされますが、「どの枠」に広告を配信するのか(プレイスメント)については無頓着なケースがほとんどです。  昨年9月、abemaTV内に開設された特定の政治団体のチャンネルにユニリーバ・ジャパンの動画広告が配信され、視聴者からの指摘を受けて出稿を停止したというニュースがありました。 同社はabemaTVに出稿したという認識はありませんでしたが、アドネットワークを通じて知らないうちに配信されていたようです。  現在のインターネット広告は、さまざまなサイトを訪れるユーザーへ効率よく訴求することが優先された反面、「ブランドセーフティ」(広告掲載先の品質確保による広告主ブランドの安全性)が新たな課題として浮かび上がってきました。 優良なメディアからニッチな媒体まで束ねて取引されているなかで、広告掲載先には違法・不当なサイトが紛れ込む可能性があります。 また、ブログやSNS、動画共有サイトなどには多くのユーザーが集まっていますが、ブランド価値を重視する広告の掲載先としては不適切なページやコンテンツも混在しているのが現状です。 簡単に言うと、アダルトサイトや差別的な発言が多くみられるサイト、特定の政治団体サイトに御社の広告が出ていいのですか?ということです。  GoogleもYahoo!も性的な記事サイトや暴力的な記事サイト等をカテゴリ化していて、そういったカテゴリには広告配信をしない。という選択ができます。 そして多くの広告代理店は、そこを「配信をしない」設定にしていると思います。 しかし、日常的な出来事を投稿していたブログが突然、ヘイトスピーチや性的な記事を投稿することもありますので、完全に防ぐことは難しい状況です。 そこでオススメなのが「ホワイトリスト」です。 ホワイトリストとは、信頼できる配信先(ドメイン等)のみを選定したリストのことで、ホワイトリストを活用すると確実に質の良いメディアに配信することができます。 ただし、一部の優良メディアだけに配信先を限定すると、広告在庫の数が限られてしまうため、入札単価が高くなります。  以前、某百貨店から依頼があり、GDN(Googleディスプレイネットワーク)とYDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)の広告運用を行った際の事です。 プレイスメント(配信先)の指定があり、それ以外には配信しないでください。と言われました。 ブログを含むSNSには配信せず、大手の法人が運用しているサイトのうち、指定したドメインだけに広告配信をしてください。とのオファーだったのです。 ブランドセーフティに対しての意識が高く、感心したことを覚えています。  ここまで説明してきたように、 広告枠を把握・コントロールすることのほかに、広告の配信回数(フリークエンシー)もブランド毀損を防ぐ上で配慮が必要です。 たとえ優良な広告枠の中であっても、何十回も同じ広告を見せられたら、ブランドに対する ユーザーの印象が悪くなってしまうかもしれません。 あるいは、すでに コンバージョンした人に広告を配信し続けることもマイナス要因になる可能性があります。 広告の内容にもよりますが、フリークエンシーもブランドを守る上できちんと考慮したいポイントです。 ちなみに弊社ではフリークエンシーの回数設定は必ず行うようにしています。  圧倒的なページビューと高いリーチ力を持つPC版 Yahoo! JAPAN トップページのブランドパネル枠に、2019年2月よりYahoo! ディスプレイネットワーク(YDN)からも掲載ができるようになりました。 ブランドパネルはPC版Yahoo!Japanトップページの右上にあるバナーです。 誰もが目にしたことがある、あのバナーにYDNで広告出稿できるようになったという事です。 このブランドパネル、かつては最低出稿金額がとんでもない金額でしたが、まさかの最低出稿金額なし、それもクリック単価で出稿できるようなりました。 YDNからの出稿ですから、エリア、インタレストカテゴリ、サーチターゲティング等の設定も可能です。 例えば、渋谷区のユーザーで「新築マンション」と検索したユーザーだけにブランドパネルでバナーを表示できるという事です。 クリック単価が少し高く、売れ残り枠配信(必ず表示されるとは限らない)というデメリットもありますが、ブランドセーフティ面でも申し分ない広告枠だと思いますし、一度テスト出稿してみる価値はあると思います。 石岡 隆也(いしおか・たかや) 不動産業専門のWEBコンサルタント。大手マンションデベロッパーのWEB戦略専門の部署などを経て、2009年神奈川県川崎市に株式会社アコースティックを創業し現在会長職。主にWEB広告戦略の立案・実施を行う。2016年より株式会社マーキュリー顧問 ※編集部より 不動産業に特化したWEBマーケティングやコンサルタントでお困りでしたらマーキュリーにご相談ください。専門スタッフが貴社のWEB事業全般をサポートいたします。詳細はこちら https://mcury.jp/contact